青木さんって…だれ⁉
青木藤作(1870~1946)は明治生まれの栃木県の実業家(肥料商)。歌川広重の大ファンで、作品を集めているうちに日本有数のコレクターになっていた。広重愛は深く、所蔵作品の図録を制作し、ご近所さんに配るほど。
後に、青木コレクションは那珂川町(旧馬頭町)に寄贈され、2000年、那珂川町馬頭広重美術館が誕生した!
近代美術in青木コレクション
収集家が憧れた日本
青木コレクションには、荒井寛方(あらい かんぽう)、小堀鞆音(こぼり ともと)、浄法寺高陽(じょうほうじ こうよう)など栃木県にゆかりがある画家の作品が含まれている。また、漫画家であり日本画家でもある北澤楽天(きたざわ らくてん)、漆に油絵を描くという異色の洋画家・川村清雄(かわむら きよお)、写実を極めた版画家・吉田博(よしだ ひろし)の作品もある。
明治から昭和へと至る激動の時代を生きた青木藤作。集めた作品は変わりゆく日本のかつての姿を映すものばかり。同時代を生きた絵師たちの作品に彼は何を求めたのか。
一人の収集家、その変わりゆく日本へのまなざしに迫る。