ここ群馬県みどり市東町に春の訪れを告げる花と言えば、山野では、梅やマンサク。庭先では、福寿草や水仙、田畑やあぜ道では、フキノトウやサンガイグサ、スミレやタンポポ。春の訪れとともに、凍っていた水は溶け、冬枯れていた野山は一斉に、芽吹き始めます。人々が待ち望んでいた春です。
星野富弘の作品にも、様々な春の花が描かれています。春夏秋冬の中で、春の花が最も多く描かれています。マンサク、福寿草、スミレ、タンポポ、梅、桜など。モチーフとなる花が多いことも理由ですが、一斉に芽を出し、花を咲かせるこの季節は、「大地の生命力」と自らの「生」への喜びを感じることのできる時なのでしょう。添えられた詩文からも、花を愛でる気持ちとともに、生きていることへの喜びが感じとれます。
厳しかった冬の寒さが終わり、暖かな日差しとともに木々は芽吹き、花々が咲くこの季節。本展では、心温まる作品の中から代表作品や近作を含む約80点を展示しています。ぜひ、ご覧ください。