私たちは、それぞれの自分の生まれ育った町や住んでいる地に特別な感情や想いを持っています。その想いをどのように表現するかを、古今東西の芸術家たちはいろいろと思索してきました。
特に“ふるさと”への想いを絵筆で表現しようとした、画家たちにとっては、自らが接した自然の情景をはじめ、居住した田舎・都会の風景は、絵画作品を創作する格好の題材でした。
このように作品に込められた“ふるさとを想う心”は、様々なあらわれかたをしており、多種多彩なものです。そして、それぞれの作品に表現された自然や風俗・風物の全てに、“日本のこころ”を深く感じ取ることが出来ます。
本展では、姉妹館の東京富士美術館と当館の日本美術コレクションより、日本の《心のふるさと》をテーマにして、自然の情景や風俗・風物を描き、明治・大正・昭和時代に活躍した洋画家、日本画家、そして版画家たちの名品約40点を展示するものです。