江戸時代以降、自然災害の記録は、絵図、書物、写真、絵画、動画などさまざまなメディアによって行われてきました。そこには、惨状とともに復興にともない新たな暮らしや文化が生み出されてゆく過程が記録者の視点によって残されています。今冬で熊本地震から5年、令和2年7月豪雨から1年以上が経ちました。二つの自然災害の当時とその後の復興へ向けた取り組みのようすを3人の熊本ゆかりの写真家による写真と動画で展示する本展が、記録者としての作家の視点と記録性について考え、今後も発生するであろう未曾有の事態への方策に関する思索を深める機会となれば幸いです。