昭和25年(1950)、細川家に伝来する文化財の散逸を防ぐ目的で16代護立によって財団法人化された永青文庫は、平成16年(2004)に設立55年目という記念すべき年を迎えます。これを記念して、永青文庫では、春と秋に2つの財団創立55年記念特別展を開催いたします。
春の特別展では、武家茶道の名家として名高い、細川家に伝来する茶道具の名品を一堂に展示いたします。戦国大名としてその名を知られる初代藩主・幽斎(1534~1610)、2代藩主・三斎(1563~1645)父子は、今日の茶道文化の基礎を創った千利休と深い親交を結んでおり、利休を取り巻く人々のなかでも、特に重要な役割を果たした茶人でもありました。
本展では、利休、幽斎、三斎をはじめ、細川家代々の藩主が愛用した名品や、自己の美意識により新たに創出した道具類など約110点を、第1部と第2部の2部構成によりご紹介いたします。