秋田県立近代美術館は平成15年4月に開館10年を迎えました。これを機に、開館以来収集してきた作品を「美術館の眼・10年間の収集記録」展と題して前3期に分けてご紹介いたします。
美術館には、作品を展示して広く公開するという仕事のほかにさまざまな事業があります。館を訪れた人が直に「美術」を体感できる教育普及事業として美術館教室、近年利用数が増加しているセカンドスクール、講演会などのイベントなどがあげられます。同時に、これらの事業が円滑に進められるように日頃から美術に関する調査研究・収集・保存管理など、いうならば裏方の仕事も行なっています。
中でも収集事業は、美術館の特色となるコレクションを形成する大切なものといえます。秋田県立近代美術館では、秋田蘭画を含む秋田の美術文化財を収集・保存するという使命に基づき事業を行なっています。収集対象となる美術品について、その文化的価値や作家の経歴など様々な情報を常に集めているのです。
こうして「美術館の眼」が選んだ美術品の数は、平成16年2月現在で1,460点を超えています。
今回は平成9年度から11年度まで収蔵された日本画、洋画、版画、彫刻、素描など104点の中から、精選した作品約50点、全48作家を展示し、収集記録をたどります。