タイトル等
栃木における南画の潮流 ― 文晁から魯牛まで
会場
栃木県立美術館
会期
2021-01-16~2021-03-21
休催日
月曜日
開催時間
午前9時30分~午後5時
(入館は午後4時30分まで)
観覧料
一般900(800)円、大高生600(500)円、中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
主催者
栃木県立美術館
協賛・協力等
後援=朝日新聞宇都宮総局、NHK宇都宮放送局、エフエム栃木、産経新聞社宇都宮支局、下野新聞社、東京新聞宇都宮支局、とちぎテレビ、栃木放送、日本経済新聞社宇都宮支局、毎日新聞社宇都宮支局、読売新聞宇都宮支局
beyond2020
概要
日本の絵画は古来中国や朝鮮からの影響を受けながら歴史を刻んできました。「唐絵(からえ)」や「漢画(かんが)」という呼称はまさに中国風の絵ということでした。一方、平安時代に国風文化が盛んになると、文学に呼応した新しい絵画テーマを王朝風の雅な色彩によって表現する「大和絵」が生まれます。このように日本絵画に大きな二つの流れができると、渡来人ではない日本の絵師たちが活躍するようになります。その後、鎌倉時代に武家政権となり中国から禅宗が移入されると、禅寺には修行の指標となる祖師たちを描く画僧が誕生し、やがて絵師となって専門的な仕事をするようになりました。京都五山の相国寺を中心とした室町将軍家の文化サロンでは、僧籍にありながら御用絵師をつとめる如拙や周文、宗湛といった水墨画の担い手が生まれます。彼らの描く絵は、中国南宋時代の画院を中心とする水墨画を範としていたため「漢画」とも呼称されました。その流れを汲む雪舟は日本一有名な水墨画家として知られています。さらには狩野正信・元信が出て「狩野派」を誕生させました。「狩野派」は、安定した絵画を提供するために流派の画体を確立し、発注者の望みに応える「筆様制作」もこなします。そして将軍や有力寺院、大名や商人、さらには市井にまで支持者を増やし、幕末までその血縁を中心とした巨大画壇を維持したのです。一方、禁裏御用絵師(絵所預)としては「土佐派」や「住吉派」が「大和絵」の系脈を保ちしっかりと御用をつとめていました。
江戸時代後期の 18世紀になると、「狩野派」の絵に対する不満が高まり、中国明清時代の版本類が流入してきたことにより、「南宗画」が広く伝わりました。その受容期の画家たちの活動を経て、文人たちも好み、庶民にもわかりやすいものとして「南宗画」を日本風に大成した人物が上方の池大雅と与謝蕪村でした。それはやがて江戸へも伝わり、すでに流行していた狩野派以外の様々な流派と共に大いにもてはやされ、江戸の絵画をより豊かなものにしました。その「南宗画」が後に「南画」と呼称されるようになり、「南画」は日本絵画の一つのジャンルとして展開していきます。しかし明治時代になると、今までの日本の絵画規範は中国から西洋へと大きな転換を強いられることになりました。「南画」界は、「日本美術院」など新しい「日本画」創造を目指す「新派」に対抗し、伝統的絵画を維持する「旧派」の中心として明治・大正・昭和という各時代に合わせた「新しい南画」への模索を続けました。
本展では、幕末期の谷文晁を中心とする本県出身の高久靄厓らによる「関東南画」に始まり、次代の田﨑草雲、その高弟小室翠雲らの「南画」継承を経て、栃木所縁の南画家たちがどのように自らの「南画」風を展開させていったのかを162点の作品により概観します。
イベント情報
〔企画展関連イベント〕
※当日の企画展観覧券が必要です。
※新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、予定を変更する場合がありますので詳細については直接お問合せください。

[関連企画]
★レクチャー&ギャラリートーク
担当学芸員により展覧会概要について説明後、ギャラリートークをおこないます。
日時:①2021年1月30日(土)午後2時-3時30分
②2021年2月20日(土)午後2時-3時30分
③2021年3月13日(土)午後2時-3時30分
会場:集会室・企画展示室
担当:当館 橋本技幹兼学芸課長
定員:30名(事前電話予約制・先着順)
展示替え情報
会期中、作品保護のため展示替えを実施します。詳細についてはHPにてご確認いただくか、お問合せください。
ホームページ
http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/t210116/index.html
会場住所
〒320-0043
栃木県宇都宮市桜4-2-7
交通案内
電車・バスをご利用の場合―
■ JR宇都宮駅から
西口バスターミナル 6番・7番乗り場から、
関東バス [作新学院・駒生行]で約15分、桜通十文字下車すぐ
■ 東武宇都宮駅前から
東武宇都宮駅前バス停(大通り沿い)から、
関東バス [作新学院・駒生行]で約5分、桜通十文字下車すぐ

お車をご利用の場合―
駐車場有・料金無料
■ 東北自動車道で
[鹿沼IC]から 約15分、または [宇都宮IC]から 約20分
■ 北関東自動車道で
[壬生IC]から 約25分
ホームページ
http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/
栃木県宇都宮市桜4-2-7
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