オノ・ヨーコ(1933年、東京生まれ)は、1950年代から前衛的なイヴェントや、オブジェ、映像作品の制作などを行い、その活動は多くのアーティストたちに影響を与えました。さらに夫となったジョン・レノンと共に行ったパフォーマンス《平和のためのベッド・イン》やニューヨークをはじめ世界各地の都市のビルボードにかかげた《戦争は終わった!》は、美術や音楽の分野だけでなく、世界中の人々に平和を訴えかけるものでした。そして世界各地での平和が危ぶまれる近年においても、平和と共生の必要性を創作活動によって訴え続けています。《天井の絵/イエス(YES)・ペインティング》の天井に書かれた小さな「YES」の文字にみられるように、彼女の作品は観る者の想像を強く促し、前向きなメッセージを私たちに発信し続けているといえるでしょう。
展覧会では、これまで日本ではまとめて紹介されることのなかった初期のオブジェや映像作品から近年の大規模なインスタレーションまでの約130点を紹介します。
※「YES オノ・ヨーコ」展は、ニューヨークのジャパン・ソサエティーによって企画されました。展覧会のキュレーターはアレクサンドラ・モンロー、コンサルティング・キュレーターはジョン・ヘンドリックスです。