上杜会(じょうとかい)は東京美術学校始まって以来の“秀才揃い”と称された1927年卒業生が、若き情熱を持って結成した美術団体です。名前は、美校のあった上野の杜(もり)に由来します。当館が顕彰する小磯良平をはじめとして「上杜会」の継続と発展に尽力した小堀四郎、荻須高徳や岡田謙三、猪熊弦一郎など海外でも活躍した画家、そして卒業後地元の美術活動や後進の育成に尽力した画家たちの作品が、絵画の“同窓会”として集結します。作品や資料を通して、昭和のはじまりから戦中戦後、そして平成に至る激動の時代を、洋画家として駆け抜けた彼らの軌跡を辿ります。