草花や鳥を主題とする花鳥画は日本絵画を代表する画題であり、草木、虫や水生生物、小動物を描いたものを含みます。また、風景画や風俗画などにも花や鳥を描いたものが見られます。
近代になると、こうした日本絵画の伝統を受け継ぎつつ、西洋絵画の表現や技法を取り入れるなどしてさまざまな花鳥画が描かれました。特に、近代日本を代表する大分出身の画家、福田平八郎は花鳥画を得意としており、大正時代後期は写実を基本とした作品を描き、その後、昭和時代に入ると、平面的に表現された画面に単純化した対象物をデザイン的に配置し、装飾性を高めた作品を制作しました。
本展では福田平八郎、髙山辰雄、今井文二など大分出身の日本画家たちの作品を中心に、花・鳥が描かれた絵画を紹介します。