視覚・空間の芸術である美術と聴覚・時間の芸術である音楽。対比される二つの芸術を愛し、音楽に憧れた画家は多くいます。
今回の展覧会は、額縁を絵画の中の作品と我々をつなぐ窓枠に見立て、画中に流れる音楽に想いをめぐらせるものです。コレクションより初公開となるポール・ゴーギャン《椅子の上》に描かれたマンドリンをはじめ、画面の中の楽器はどのような音楽を奏でたのか。また、画家たちのアトリエにはどのような音楽が流れていたのか。印象派とドビュッシー、ピカソとエリック・サティなど、いくつかの視点で美術と音楽を重ねてご覧いただきます。
美術作品を新たな視点で見つめるきっかけに、また美術と音楽の垣根を越え、広く芸術を楽しむきっかけとなれば幸いです。