岐阜県美術館は、リニューアル休館を機に、館を飛び出してアートプロジェクトやアーティストインレジデンスに取り組みました。今回、その経験や作品を糧として、葉が生い育ち、香り立つように、4組の作家が美術館で発表をします。
今、多様な人々が生きる社会の拠点として、美術館の果たす役割はますます大きくなっています。アートとは、未来を予見し、問題提起をするもの。そしてまた、人々や価値観を繋ぎ、場をつくることもできます。休館中に試みた新しいアートプロジェクトやレジデンスが「ファースト・フラッシュ」だとすると、本展「セカンド・フラッシュ」は、サイトスペシフィックな表現を美術館でいかに結晶化するかの挑戦であり、あの特別な出来事を分かち合いたいという願いでもあります。
時間と共に熟成し、収穫された「セカンド・フラッシュ」が醸しだす味わいをどうぞお楽しみ下さい。
Second flush/flash
セカンド・フラッシュ〔second flush〕は、紅茶の収穫期を表す言葉です。瑞々しくさわやかなファースト・フラッシュの次に摘まれ、芳醇で豊かな味わいが特徴です。flushとは、「芽吹き」。本展では、作品の輝きや地域の光をイメージさせる「閃光(せんこう)、ひらめき」のflashと音を重ねています。