子どもにしか描けない、子どもならではの絵画・・・それは、大人は気づかない、大人になっては想像もできない、そんな子どもたちの素直な感動をストレートに表現したものです。上手な絵を描くために無理に大人に描かされたものは、子どもの絵とは言えないでしょう。上手い下手などという技術面の優劣ではありません。ときに、子どもたちの絵は、私たち大人たちの「上手い」絵よりも、ずっと心豊かな「うまい」絵になるのです。
世界児童画展は、子どもたちの感性と理性の調和のとれた成長を願い、子どもが自ら創り出す造形文化の推進支援と、国を超えて世界と人々をつなぐ国際相互理解を目的としてきました。作品に込められた世界のさまざまな文化や風土に触れ、国際親善や共に暮らす喜びの芽を育むとともに、世界の美術教育の振興に資するため1970年より開催しています。
ふくやま美術館も、この展覧会が子どもたちの心の豊かさに触れる場となることを願い、1990年より開催しています。
本展覧会は、2018年度に募集・審査された作品の中から、世界の優秀作品と国内および広島県内の児童・生徒の秀作を合わせて455点を展示いたします。子どもたちの生き生きとした、美しい平和な世界観をお楽しみください。