平山郁夫が憧れの敦煌に初めて訪れたのは昭和54(1979)年でした。当時の敦煌文物研究所での体験が敦煌莫高窟の調査研究修復保存活動のきっかけとなり、ライフワークである文化財赤十字活動へとつながっていきます。
東京藝術大学ではその精神を引き継ぎ、クローン文化財というオリジナルの技術とデジタルの融合による技術で、「東洋のビーナス」と称される普賢菩薩像が描かれた敦煌莫高窟第57窟を復元しました。
本展覧会では、東京藝術大学と広島大学の全面協力のもとで、敦煌莫高窟第57窟のクローン文化財の展示を行うとともに、東京藝術大学学術調査隊によって行われた模写や敦煌の現在をご紹介します。
平山郁夫が情熱を込めて描いた敦煌莫高窟の作品とこれらの資料が、時を越えて邂逅する展覧会を開催します。