江戸時代の絵画には、人々の多彩な遊び、趣味や娯楽の様子がよく描かれています。
「琴棋書画」は文字通り、琴、囲碁、書道、絵画という、教養人がたしなむ4つの風雅な遊びで、掛け軸のほか、ふすまや屏風などに数多く描かれています。これらの遊びは、中国の士大夫(科挙に合格した役人)の余技として発達したもので、中国の文人たちが遊びに興じる姿が多く描かれますが、中には可愛らしい子どもや、日本の文人たちが遊ぶ姿も描かれ、バリエーション豊かに表現されています。
本展では、こうした「琴棋書画」を主題とした作品をはじめ、雪ころがし、虫遊びなど、今も身近な遊びが描かれた《源氏物語図屏風》、江戸庶民の代表的な娯楽、歌舞伎を描いた浮世絵のほか、さまざまな遊びの絵画を紹介します。