本展は、社会と個々人の関係性を自らの人生を通して考察し表現し続ける作家、イガわ淑恵の3年ぶり3回目の個展となる。
「民主主義」が蔑ろにされることへの危機感を投票箱とランニングマシーンというユニークかつ衝撃的な組み合わせで表現した岡本太郎賞出品作品『民主主義キョウセイマシーン』、日々に忙殺され社会の海でもがき泳ぐ自画像を描いた日記作品『今日のもがき』、イガわの代表作と言える2点を「キョウセイ」というテーマで再構成、そして展示の場を議論の場へと展開することで、利己主義や無関心に陥りがちな現代人に自戒の念と問題提起を投げかける。
本展は折しも統一地方選の直後に始まり会期中に改元の日を迎える。平成を省み、来るべき令和の生き方、より良い未来社会を創る道を、アートを通じて思議するきっかけとなるだろう。