平安遷都がなされてから、1200年以上の歳月が流れた京都において、京の染織家たちはその時々に合わせ様々な工夫や新しい技術、意匠などを生み出してきました。それらは各時代に常に新しいものを追い求め、素晴らしい作品を創りだしてきた。
今回の展覧会は、当館が開館した1960年代から今日まで多様な「染」と「織」の状況を紹介する展覧会で、28人の作家を紹介しその様相を見るものである。展示スペースも限られ多くの作家の方々と作品を紹介できないことは残念であるが、少しでも1960年代から今日までの京都の染織が概観できることを望むものである。また、展示構成も「染」と「織」に分けて展示するのではなく「染」「織」の作品を並列的な展示を試みそのハーモニーを楽しんでいただければ幸いである。