静岡県の版画は、1929年に自画自刻自摺りの創作版画集団「童土社」が設立されて以来、現在まで版画活動が活発的に行われてきました。駿府博物館では伝統ある静岡県の版画作品を末永く収蔵保管すると共に、作家を顕彰し後世に伝えていくことを目的に、2001年以来、版画作品の収集を実施し、県内在住作家の多大なご協力をいただきました。
また、版画の普及と啓蒙を図り、地域文化の向上に寄与するため企画展を開催してきました。博物館の移転リニューアル以降、初の企画展としてこの度、『静岡の版画―それぞれの「今」』をテーマに、寄贈20作家にご出品いただき、2019・2020年の2期に分けて開催いたします。
本展は、県版画界で今ますます第一線で活躍する寄贈作家に改めて焦点をあて、過去に寄贈を受けた作品と最近作とを展示し、それぞれの作家の方向性と県版画の現状と課題を示すことを目的に開催いたします。