津山市在住の画家・平井健三は愛知県立芸術大学を卒業後、東京を拠点に活躍していましたが、1970年代後半に帰郷して以来、県北を拠点に地道な活動を続けて来ました。
1990年代は三角形や六角形を基調にしたモノトーンで幾何学的な大作、連作を制作していましたが、2000年以降、数種類の色を使ったレゴを組み合わせたようなドットで構成された鮮やかでポップな“W”“ストライプ”シリーズに変容しながらも、長いキャリアを誇る平井の作品は時流に流されることなくぶれないその活動振りは、今日の県北に於けるアート活動の「支柱」として再評価されています。2020年を目前にして、平井の作品はよりスケール感を増しながら新たな地平への広がりを見せています。
平井の持ち味である空間全体を覆う巨大絵画の魅力や醍醐味を存分に味わえ、その存在感を如何なく発揮させた展覧会です。