1998年の海文堂ギャラリー以来5回目、10年振りの個展です。以前、島田さんが「具象的なものから抽象へと、緩やかに行き来する作品」と紹介して下さいましたが、そう見通しておられたことに感じ入っています。○や△や□といった形状を通して「いのちのカタチ」を探ろうという、いわば抽象化の試みをする中で、前に描いたことのある具象(モノの形)が立ち現われたりします。「ここまで来た」つもりが「元に戻った」ということなのでしょうか。できるなら、螺旋の道を歩みながらワンステップ上に…の想いは、この度もまた。
こんな小品たちに会っていただけましたら幸いです。 坪谷令子