三沢厚彦(1961-)は、2000年からクスノキから彫りだした動物シリーズ「アニマルズ」の制作を始めました。現在は神奈川県内のアトリエで制作を行っています。ネコやイヌなど身近な小型の動物からサイやシロクマといった大型動物、そしてユニコーンをはじめとする空想上の動物まで、様々な動物をほぼ原寸大で彫りだして彩色した作品は、圧倒的な存在感をもって迫ってきます。これらの作品は非再現的な独自の動物表現により新たなリアリティを提示するとともに、見る者の記憶やイメージを喚起し創造的な鑑賞へと導きます。
白を基調とする横須賀美術館の空間に新作を含む彫刻と絵画、ドローイングを展示する本展は、三沢作品の魅力をあらためて体験する貴重な機会となることでしょう。