皆さんはフィリピンのゴミ山・スモーキーマウンテンをご存じでしょうか。すでに閉鎖されていますが、それに代わる場所として再び生まれてしまったのが“パヤタス・ダンプサイト"廃棄物処理場です。
パヤタスのゴミ山には、マニラ首都圏のあらゆるゴミがはびこまれてきます。そこにはゴミの中から換金できる物を拾って暮らしている、多くのスカベンジャーがいます子どもたちも大人に交じってゴミを拾う劣悪な環境の中で生活をしながらも、笑顔で夢を語り、家族や仲間と支え合いながら懸命に生きています。
そんな子どもたちを支援してきた著者・山口千恵子さんが「生きるとは?」という視点で描いたノンフィクションのショートストーリー12編がおさめられた「パヤタスに降る星」(中央法規出版刊)。本展では葉祥明の挿絵と共に、本文中で投げかけられた言葉を紹介します。その問いは、恵まれた日本で生活する私たちにも「生きる意味」を考えるヒントとなるのではないでしょうか。