韓国国立中央博物館には、戦後一度もまとまった形で公開されることのなかった日本の近代美術品約200点が所蔵されています。これらは日韓併合時代の1930年代から40年代の前半に当時の朝鮮王室「李王家」が収集した日本画、洋画、彫刻、工芸など当時の日本美術の精髄ともいえるコレクションで、戦火を逃れて現在は同博物館に収蔵されています。
同博物館では、日韓両国の文化交流に伴い、韓国国民に幅広く日本文化に触れる機会を提供することを目的として、所蔵の日本美術品を本格的に研究し、順次公開することが決定しました。そして、2002年秋には同博物館において初めて横山大観、鏑木清方、堅山南風らの日本画45点、松田権六、前大峰らの工芸25点の計70点が公開されました。本展では、これらの作品を日本で初公開します。