2015年にここギャラリーギャラリーで「KOTONOHA」展を開かせていただきました。今回の展示はその続きとして制作しました。織の奥深さや多様さに魅力を感じ携わっていますが、時代と共に人々の意識と織物との関係が希薄になっていること、そこで私にできることは?という問いと、私が大切に思う自然や人とのつながり、人がつくり受け継いできたもの、それらを脅かすものへの思いを織という形で表そうとしています。
織はもちろん繊維を素材とします。普通は紡がれたり績まれたりといった方法による糸を布に織るのですが、ここしばらくは糸としては繊維がいったん紙になり、その後撚りをかけつくられた紙糸を使っています。紙は情報を伝えるために生まれたもの、記号や絵や言葉との縁が深いものです。また、言葉の葉は葉っぱの葉、、私のルーツであると信じている植物に関係することと通じているようです。言葉と紙と糸と、、、植物にまつわる様々なことがらや様相を、楽しみながらこの空間を作りました。
ご覧になる皆さんにも、できれば植物の放つ空気を感じていただき、少し私の危惧や願いを感じ取っていただくことができれば幸いです。