タイトル等
戸谷成雄―現れる彫刻
会場
武蔵野美術大学美術館
展示室2・3、アトリウム1
会期
2017-10-16~2017-11-11
休催日
日曜日、祝日、10月30日(月) *10月29日(日)は特別開館
開催時間
10:00~18:00
(土曜日、特別開館日は17:00閉館)
観覧料
無料
主催者
武蔵野美術大学 美術館・図書館
協賛・協力等
[協力]ケンジタキギャラリー、シュウゴアーツ、武蔵野美術大学 彫刻学科研究室
概要
彫刻家・戸谷成雄(とやしげお/1947年生まれ」は、「ポスト・ミニマリズム」や「もの派」といった現代美術の流れのなかで旧来の制度として解体された彫刻の再構築を試み、彫刻の本質とその可能性を提示してきました、木材からチェーンソーによって彫り込まれた無数の襞が織りなす複雑で重層的な木彫作品は、1980年代から「森」シリーズ、1990年代から「《境界》から」シリーズ、2000年前後から「ミニマルバロック」シリーズなどを展開し、日本の現代彫刻を牽引する存在として国内外から高く評価されています。
戸谷成雄の作品は、見えるものと見えないもの、形のあるものと形のないもの、などといった二つの領域のせめぎ合いのなかから、今まさに立ち現れてくる発現の瞬間、その存在を保持するものとして「彫刻」を成立させます。本展では、戸谷成雄の彫刻をこのようなせめぎ合いのなかにあるものと捉えて、「現れる彫刻」をテーマに近年を代表する緊張感ある大型作品を中心に約20点を展示します。
戸谷に強い影響を与えた思想家の一人である吉本隆明は、『高村光太郎』に所載された「〈彫刻〉のわからなさ」のなかで、「像をつくることは、世界をつくることになる」と述べています。そして戸谷にとって彫刻とは、まさに世界の存在を、「現れる」というダイナミックな様相のもとに問うものであったと言えます。
展示では、戸谷彫刻の原点となり今日まで通底する問題を内在する初個展作《POMPEII・・79 (Part 1)》 (1974年)を起点に、「表面」や「境界」といった戸谷が探求してきた問題と「視線」の問題が結びついた構造を示す《見られる扉Ⅱ》 (1994年)や《《境界》からⅤ》 (1997-98年)など、展示室全体を使い彫刻概念を装置化した大型作品を中心に展示します。さらに彫刻の成立と「影」の問題がからまる《射影体》 (2004年)、見えない領域への意識がより先鋭化された《《境界》からⅥ》(1998年)、《重層体Ⅰ》 (2010年)、《洞穴体V》(2011年)など、「現れる彫刻」をテーマに存在感ある作品を展開します。
戸谷成雄が作品のなかで思考してきた彫刻という存在、その根源的な問いを作品の構造のなかに読み解くことを試み、彫刻の発現とその新たな可能性を探る展覧会となります
イベント情報
シンポジウム「彫刻再考:戸谷成雄をめぐって」
2017年11月4日(土) 14:00-16:30(予定)
戸谷成雄が提示してきた「彫刻」とは何だったのか。
もの派以降戸谷が再構築してきた彫刻の今日的な意味を改めて考え直します。
出演:北澤憲昭(美術評論家/武蔵野美術大学客員教授)、拝戸雅彦(愛知県美術館企画業務課長)、鈴木勝雄(東京国立近代美術館主任研究員)、田中正之(武蔵野美術大学造形文化、美学美術史教授)

「作家によるギャラリートーク」2017年10月21日(土) 16:30-17:30(予定)
出演:戸谷成雄(武蔵野美術大学彫刻学科教授)/*当日は本展のみ18時まで開館延長予定。
ホームページ
http://mauml.musabi.ac.jp/museum/archives/11153
会場住所
〒187-8505
東京都小平市小川町1-736
交通案内
1. JR中央線「国分寺」駅乗換、西武国分寺線「鷹の台」駅下車 徒歩約18分

2. JR中央線「国分寺」駅北口下車徒歩3分、西武バス「国分寺駅北口入口」発、「武蔵野美術大学」下車すぐ (バス所要時間 約20分)

※お車でのご来館は、ご遠慮下さい。
ホームページ
https://mauml.musabi.ac.jp/museum/
東京都小平市小川町1-736
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