20世紀を代表するスペインの画家サルバドール・ダリ(1904-1989)。風変わりな言動でスキャンダラスな話題を振りまき、油彩や版画等の絵画制作にとどまることなく、彫刻、オブジェ、舞台芸術、宝石デザイン、広告デザイン、映画、文筆など幅広い分野で精力的な活動を展開し、数多くのすぐれた作品を生み出しました。特に、版画の造詣は深く、1,500点以上もの作品を残し、その画期的な作風は、従来の版画作品そのものの価値観を覆したといわれています。
本展では、版画集「神曲」(ダンテ著)や「シュルレアリスムの思い出」など、初期から円熟期、そして晩年にいたる200点以上の版画作品をとおして、油彩だけではない、ダリの「もうひとつの顔」を紹介。また、長崎県美術館の油彩画を特別展示します。