ガラスという工芸的な素材・手法を用いながらも、いわゆる「ガラス工芸」ではなく、現代を生きる人間の表現として、「身体」を強く意識させる作品制作を行っている女性作家によるグループ展。女性の身体、そして女性にとってもうひとつの皮膚とも言えるドレスを通して見える多様な世界観をご紹介します。
ガラスが持つ透過性や反射性、また熱によって自在に形を変えるという性質を生かした造形は、時に煌(きら)びやかに、時に脆(もろ)く痛々しく、時に禍々(まがまが)しさすら帯びながら見る者を圧倒します。出品作家たちは、ガラスという素材を幅広く解釈し、独自の表現言語で自身の内部を表出しています。ジャンル概念を超えて普遍的なテーマに向き合い、独創的な表現を行う作家の作品世界を通して、現代を反映する表現としてのガラス造形の可能性を探ります。