画家には師弟、仲間、家族など様々なつながりがあり、その交流の中から多くのことを学び、影響を受けながら、自らの表現を追求し画風を確立させます。画家にとって最も重要なつながりのひとつに師弟関係を挙げることができますが、竹内栖鳳や鏑木清方などは画塾における従弟制度の中で育ち、また自らも私塾を主宰して多くの優れた門人を育て上げました。そして美術教育の近代化がすすむと学校組織における“教師と生徒”という関係が主となり、師弟関係のかたちは時代とともに少しずつ変化してきました。本展覧会では収蔵作品の中から近代日本画における師弟関係や共に学んだ仲間、親子・兄弟により血縁関係など画家たちの様々なつながりにスポットをあて、受け継がれる系譜を辿ります。