台湾国籍のツォンさんは、卯辰山、芸大を経て日本の高い陶芸技術を身につけ、」インスタレーションを含め、新しい表現にどんどん挑戦し続けている。丁寧で優しさのある造りは人柄から来るものか、とても好感が持てる。今回のDM作品は、板谷波山の創案による葆光釉(ほこうゆう)という釉(うわぐすり)技法を用いている。これは、器の表面に様々な色の顔料で絵付けをした後、全体をマット(つや消し)の不透明釉で被うものである。従来の色絵磁器とは異なった、ソフトで微妙な色調や絵画的・幻想的な表現が追求されている。出品作品40点。ご高覧いただければ幸いです。