茨城県陶芸美術館では、昨年度、東日本で活躍している9人の女性作家の近作により、最新の造形表現を紹介するテーマ展示「進行形・女子陶芸」を行いました。本展は、その第2弾として、西日本で活躍している女性陶芸作家を中心に、器からオブジェまで様々な作品を紹介します。
現代陶芸の表現が多様化する中で、女性作家の活躍には目を見張るものがあります。戦後、個人作家として女性が陶芸の世界に関わるようになって以降、様々な表現が生み出されてきました。
特に、現在では「洗練されたシンプルで美しいデザイン」「過剰とも思える細かく華やかな装飾」この二つの作風において、男性作家よりも女性作家の活躍が目にとまるといっても過言ではありません。
陶芸産地や大学、研究機関などで育まれてきた高度な技術と、彼女たち自身の価値観や個性を大切にした表現の融合によって生み出される作品は、強い存在感を示し、陶芸界に新たな動向と影響力を生み出しています。
本展では、進化し続ける現代陶芸の世界と、素材と技法にこだわりをもちながらも自分らしさを大切にし、私たちと同時代を生きる彼女たちの造形表現の魅力をお楽しみいただければ幸いです。