大津市打出浜に建つ琵琶湖文化館は、滋賀の文化財の保護、公開、琵琶湖の観光に寄与するために昭和36(1961)年に開館しました。その収蔵品の中でも、国宝・重要文化財を含む寺社からの寄託品は、全国でも有数の質と量を誇ります。平成20年度より施設の老朽化等の理由から休館となっていますが、近年これらの収蔵品は日本各地、さらには海外でも展示され、多くの方に滋賀の文化の豊かさを知っていただく機会となりました。
これら琵琶湖文化館の収蔵品は、当館を再整備し、平成32(2020)年3月に生まれ変わる予定の新たな美術館に引き継がれ、公開される予定です。本展は、琵琶湖文化館が長年守り伝えてきた滋賀の貴重な仏教・神道美術をはじめとする文化財や、担ってきた役割を当館が継承していくことをみなさんにお伝えするものです。これまで琵琶湖文化館とかかわりのあった寺社からお借りした宝物もまじえ、国宝1件、重要文化財20件を含む名宝の数々をご覧いただきながら、これまでの琵琶湖文化館の取り組みと、新たな美術館の展望をご紹介いたします。