神田日勝は、昭和12年(1937)に東京で生まれ、昭和45年(1970)に32歳の若さでこの世を去った洋画家です。
8歳の時に疎開先の北海道にそのまま定住し、成長後、農業の傍ら独学で油絵を学び描いた画家です。夭折し作品数が少ないにも関わらず、北海道を代表する画家の一人として数えられ、画家が生涯を過ごした鹿追町の神田日勝記念美術館、札幌の北海道立近代美術館などで、作品が大切に保管され公開されています。神田日勝は、農家であったことから北海道の酪農などの農業を題材にしました。ベニヤ板にペインティングナイフなどを使って荒々しいタッチで描いていることを特徴とし、農耕馬や牛などを描きました。
本展は、北海道の大地から生命の根源を読み取ろうとした神田日勝の画業を神田日勝記念美術館、北海道立近代美術館のコレクションで構成しようと企画したものです。