独立して以来、設計した住宅の多くで建具を重要な要素として扱ってきました。それは建具が、場所を仕切りながら同時に関係性をつくりだすという、建築の本質を一つの要素で可能にするためです。これまで住宅ごとに職人と建具を製作してきましたが、それらを幅広く使ってもらいたいと考え、それぞれの家(=戸(こ))の、それぞれの戸(と)をデザインするための建具専門ストア「戸戸(こと)」を立ち上げました。
今回の展示では、戸戸(こと)の「見本市」として会場を構成します。これまで設計した住宅から進行中のものまで、計11戸の写真や模型と、実物の建具を展示します。戸(こ)と戸(と)の二元的な設計から浮かび上がる、建築の新しい汎用性をご覧ください。