印象主義や新印象主義のスタイルを継承しつつ、20世紀初頭の華やかなパリで活躍した、いわば「最後の印象派」と称されるべき芸術家たち。
同時代に始まったフォーヴィスムやキュビスムなどの前衛的な芸術運動に加わらず、自然にこだわった彼らの穏やかな作品は、モダニズムを主体とする流れのなかで、次第に美術史の表舞台から姿を消していきました。
本展覧会は、近年再評価がめざましい、こうした芸術家たちが所属した「画家彫刻家新協会(ソシエテ・ヌーヴェル)」を、日本で初めて本格的に紹介するものです。アマン=ジャン、アンリ・マルタン、ル・シダネルらの、身近な自然や事物に潜む詩情を豊かに表現した約80点の作品から、彼らの足跡をたどります。