LINK展は2003年に京都市美術館において、「人と人とのはざま-美術と社会の関わりのかたち」を掲げスタートしました。それ以降、ジャンル、世代の枠にとらわれず、現在の社会とアートとの関係を模索する展示を一年に一度行っています。毎年、その時代の世相や社会問題を反映したテーマに共感する作家が集い、それぞれの方法で表現しています。今年度、第14回LINK展のテーマは“Reasonable Anger-形ある怒り-”です。“Reasonable”とは、筋の通った、道理をわきまえた、などの意味を持つ言葉です。自らの中にある怒りを見つめ、人間や社会のあるがままの姿をうつすための手段として、怒りに敢えて具体的な形を与えて表現すること-これを、“Reasonable Anger”と呼び、今回展のテーマとしました。それぞれのアーティストが社会や自分自身に対する怒り、あるいは生きていく中で生じた違和感を“怒り”という感情にこめ、表現として昇華します。この展覧会が大きなうねりとなり、新たな世界が目の前に開けてくるように-