当館は、前身である美術資料図書館の時代から一貫してデザイン資料の蒐集を続け、現在では国内でも有数の規模に成長しています。この当館が誇るデザイン・コレクションを学内のみならず広く一般に公開することを目的として、大学美術館としてリニューアル開館した2011年から、コレクションにより近現代デザイン史をたどる展覧会「ムサビのデザイン」を継続開催してきました。シリーズ第6弾となる今回は、20世紀デザインの様相を生活空間という視点から検討します。日本、アメリカ、ヨーロッパより時代や国を選び、その代表的な家具や照明器具、食器などの日常生活用品を配して4つの“へや”を構成する本展は、室内という空間がいかに捉えられ創られたか、時代、文化、政治、趣味など、多様な社会的事象がいかに生活の場に反映したかを浮びあがらせる機会となるでしょう。