ハンブルグ在住の画家、ダグマー・ラウバルト。インターネットから溢れるイメージは彼女のインスピレーションをかき立て、そしてネットから溢れるイメージはそのまま作品の素材となる。ネットに溢れる多様なメディアによる効果、視覚的なデザインが抽象的な動きやテキストとなって彼女の作品に現れる。
額縁に渡された透明な皮膜を広げて絵画を実際の表層の手前で律動するかのように提示するのが、イメージの再表現をおこなう際の彼女のテクニックだ。
KOBE STUDIO Y3での展示では、ネット上に存在する日本をめぐる様々な素材を関係づけてゆく。「rose&blue」のシリーズでは、特に黒澤作品「羅生門」を参照し、ジェンダーにおける様々な視座をめぐる考察を行なっていく。