武者小路実篤は、美術作品を見るとその作者の心に触れることができると言い、若いころから古今東西の美術に親しみ、また、自らも多くの美術品を収集していました。
こうした実篤の愛蔵品から、東洋古美術を中心に優品20点をご紹介します。
今回は特に書を特集します。このうち、拓本はいずれも現在では摩耗・風化で失われている文字も残っている早い時代の拓で、貴重な作品ですまた良寛の屏風や、木喰明満の木彫「薬師如来坐像」は、作者も人気が高く、当館の所蔵作品の中でも特に優品です。これら書の優品を鑑賞していただくとともに、実篤の書に対する意識を検証します。