北海道の屋根、大雪山を仰ぐ東川町は、1985年6月に「写真の町」を宣言。国際的なコミュニケーションと写真文化への貢献、地域の活性化を目指して、毎年夏季に「東川町国際写真フェスティバル」を開催してきました。そして2014年には、その30年にわたる実績をふまえ「写真文化首都宣言」を行いました。
「東川町国際写真フェスティバル」の中核となる「写真の町東川賞」は当初から制定され、昨年まで31回にわたって国内外のすぐれた写真作家たちを表彰してきました。東川町は受賞者たちの作品の展示と積極的な収集を続け、こうした長年の活動の成果として、今日では2,566点のコレクションを形成し、大きな注目を集めています。
本展では、「写真の町東川賞」受賞作家たちのさまざまな個性を反映した多様なコレクションの中から、生命を謳歌する人間たちの姿やその内面性をとらえた作品、さらにはヒューマニズム的な視点から都市や自然の姿を映し出した作品など約170点を紹介します。写真のフロンティアを一望できる東川町コレクションの秀作により、私たちの生き方や人間存在について改めて思いを巡らす絶好の機会となるでしょう。