女の子の健やかな成長を願っておこなわれる雛祭りは、平安時代の人形遊びなどに端を発し、江戸時代には雅な雛人形や細緻な蒔絵の雛道具を豪華に飾る形に発展しました。
恒例となりました「佐野美術館のおひなさま」展、今回は“大きな雛人形”と“小さな雛道具”を展示、多様な雛飾りをお楽しみいただきます。大きな雛人形は、江戸時代の名工・二代原舟月(はらしゅうげつ)作、高さ50センチ余りの内裏雛・五人囃子・随身の揃いを展示します。また雛道具研究家・川内由美子コレクションより、七澤(ななさわ)屋製を始めとする数千点にのぼる極小の雛飾りを展示します。
あわせて八丁堀の名物と謳(うた)われた仁杉(ひとすぎ)家旧蔵の雛飾り、家一軒より高価と伝わる大正時代の御殿飾り、江戸時代中期に流行した享保雛など、佐野美術館所蔵・寄託の雛人形と、御所人形、嵯峨人形など日本の人形を展示します。