2015年に開館35周年を迎える茅野市美術館では、茅野市出身の洋画家・篠原昭登 (しのはら あきと)(1927-)の展覧会を開催します。
1927年、茅野市に生まれた篠原昭登は、諏訪中学校(現諏訪清陵高等学校)卒業後に上京。東京第三師範学校(現東京学芸大学)美術科を卒業し、その後、洋画家・田崎廣助(1898-1984、日本芸術院会員)に師事します。1952年に一水会展初入選、1968年に一水会会員推挙(1977年に委員、1999年に常任委員、2014年に運営委員)、1958年に日展初入選、1990年と1994年に日展特選、2005年に日展会員推挙、そして現在も一水会と日展を中心に作品を発表しています。その出品作の7割以上は自身の生まれ育った八ヶ岳山麓を取材しています。
本展では、初期作品から、霧ヶ峰や、萱ぶき屋根の山村、曲がりくねった棚田など失われつつある地域の風景、里山、草原を描いた作品までを展示します。これらの作品群を通して、風土の変遷と美をみつめ続ける篠原昭登の画業を振り返ります。