タイトル等
鼻煙壺 沖 正一郎コレクション
小さきものは皆うつくし
300点を一挙に展示
小さな芸術品がつくる
大きな世界
会場
渋谷区立松濤美術館
会期
2016-02-14~2016-03-21
2016年 2月14日(日)―28日、3月5日(土)―21日(月)
休催日
2月15日(月)、22日(月)、2月29日(月)―3月4日(金)、3月7日(月)、14日(月)
開催時間
午前9時~午後5時
入館は午後4時30分まで
観覧料
無料
主催者
渋谷区立松濤美術館
概要
鼻煙壺 (びえんこ) とは、嗅 (か) ぎたばこを携帯する容器のことで、17世紀以降、中国で独自につくられました。嗅 (か) ぎたばことは、粉末状 (ふんまつじょう) のたばこを鼻から直接吸い込んで香りや刺激 (しげき) を楽しむためのもので、特に薬としての効能 (こうのう) があると信じられていました。たばこは16世紀半ばごろにアメリカ大陸からヨーロッパへ伝えられ、さらに17世紀後半ごろに中国へと伝わりました。ヨーロッパでは箱形の容器にたばこの粉末 (ふんまつ) が納められていましたが、中国では湿潤 (しつじゅん) なアジアの気候 (きこう) に合わせ、より密閉度 (みっぺいど) の高い壺や瓶のかたちの容器が作られました。これが鼻煙壺 (びえんこ) です。
当時の中国の宮廷では、趣向 (しゅこう) を凝 (こ) らした鼻煙壺 (びえんこ) を所有することは地位の高さや豊かさを表していました。そして、鼻煙壺 (びえんこ) の魅力はその多様な素材と精緻 (せいち) な技法にあります。陶磁、ガラス、金属、貴石・石、動植物などの素材を用いて、精密 (せいみつ) な技巧 (ぎこう) を遺憾 (いかん) なくほどこし、またときには素材そのものの特徴を見事に生かし、実に多彩です。もともと携帯用としてつくられた10センチにも満たないその器には中国工芸の技術が集約 (しゅうやく) されており、しばしば「中国美術の小宇宙」とも評されます。
本展で展示する作品はすべて、世界的な鼻煙壺 (びえんこ) コレクター・沖正一郎氏のコレクションから約300点を厳選 (げんせん) しました。平安時代の随筆『枕草子 (まくらのそうし)』に記される「小さきものは皆うつくし」という言葉から、わたしたち日本人が古来 (こらい) より小さいものを愛 (め) でる心をもっていたことがわかります。その系譜 (けいふ) の体現者 (たいげんしゃ) として確かな審美眼 (しんびがん) をもつ沖氏が出会った、鼻煙壺 (びえんこ) という「小さきもの」の魅力をご紹介します。
イベント情報
学芸員による鼻煙壺 (びえんこ) ガイド
2月20日(土)、3月12日(土) 午後2時より
※事前予約の必要はありません

館内建築ツアー
松涛美術館ならではの建築デザインや素材について解説します。
2月19日(金)、3月11日(金) 午後4時より
※定員20名
会場住所
〒150-0046
東京都渋谷区松濤2-14-14
交通案内
[電車]
京王井の頭線 神泉駅下車 徒歩5分

JR・東急電鉄・東京メトロ 渋谷駅下車 徒歩15分

[バス]
ハチ公バス
「松濤美術館入口」下車 徒歩2分
(丘を越えてルート/上原・富ヶ谷ルート)
「東大前」下車 徒歩2分
(丘を越えてルート/上原・富ヶ谷ルート)

東急バス
渋55「東大前」下車 徒歩2分

京王バス
渋60・61「東大前」下車 徒歩2分
渋60・61「東急百貨店本店前」下車 徒歩5分

都営バス
渋66「東急百貨店本店前」下車 徒歩5分

※駐車場はございません。
ホームページ
https://shoto-museum.jp/
東京都渋谷区松濤2-14-14
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