春を象徴する花の意匠の美術工芸作品を選び、前期は梅と椿、後期は桃と桜を中心にご紹介いたします。古来より鑑賞の対象として親しまれてきたこれらの花が、美の世界にどのように取り入れられ、表現されてきたのかを、前後期でご堪能いただく趣向です。装飾的な絵画作品や工芸品の文様に繰り返し描かれてきた花の表現をとおして、日本人のこころに息づく繊細な美意識を感じる機会となれば幸いです。季節にふさわしい茶道具とともに、春の訪れを感じてください。
なお、今年も会期後半の二月十三日から三月十三日の間に「次郎左衛門雛」を特別展示いたします。