本展では漢から唐までの館蔵の中国陶磁を、墳墓に副葬品として納められた明器 (めいき) である陶俑 (とうよう)(ひとや動物などを模したやきもの)を中心にご紹介します。
これらは、死後も地下の墓所にとどまると考えられていた霊魂が、豊かに安寧に過ごせるように形づくられた品々です。当時のくらしを髣髴とさせる家屋や家畜であった牛や羊などの動物、唐代のシルクロードを介した東西交流をものがたる駱駝や彫りの深い顔立ちの駱駝引き、宮廷を華やかに彩ったファッショナブルな女性など、さまざまな俑を展観いたします
いにしえの中国の文化や風俗に想いを馳せ、ひととき中国陶磁に親しんでいただければ幸いです。