タイトル等
時空を超えてつむぐ
―多和英子vs放菴・達吉・鉄五郎
会場
萬鉄五郎記念美術館
会期
2015-09-05~2015-10-25
休催日
月曜日(9月21日、10月12日は開館)、9月24日(木)、10月13日(火)
開催時間
8時30分~17時
入館は16時30分まで
観覧料
一般 500(450)円 / 大・高生 300(250)円 / 中・小学生 200(150)円
( )内は20名以上の団体料金
主催者
萬鉄五郎記念美術館、多和英子 vs 放菴・達吉・鉄五郎展実行委員会
協賛・協力等
後援:岩手日報社、岩手日日新聞社、盛岡タイムス社、河北新報社盛岡総局、朝日新聞盛岡総局、読売新聞盛岡支局、毎日新聞盛岡支局、産経新聞盛岡支局、日本経済新聞社盛岡支局、NHK盛岡放送局、IBC岩手放送、テレビ岩手、めんこいテレビ、岩手朝日テレビ、花巻ケーブルテレビ、エフエム岩手、ラヂオもりおか、奥州エフエム、えふえむ花巻
助成:一般財団法人地域創造
概要
鉄という素材に取り組みながら、1980年代末から作品を作りつづけてきたアーティスト多和英子の創作の軌跡を代表作15点と新作によって紹介します。
もとより鉄は、固く、重く、強い素材ですが、多和英子は、逆にやわらかく、軽く、時にしなやかに感じられるように、ダイナミックに、そして繊細に造形します。
彼女の創作は、6ミリの鉄線を一本、一本溶接し、あたかも一本の糸から布を織りあげるように、平面をつくり、それを曲げ、重ねています。小さな鉄工所のようなアトリエで、ひたむきに溶接する時間は長くつづきます。そのアトリエの敷地には野菜作りの小さな菜園があります。制作する、つまり溶接することは、草花や野菜作りとつながっているようで、野菜を育てるように、自然の息吹を感じながら溶接して作品をつむぐのです。「山のように、水のように、風のように」表現したいと願いながら作品をつくりつづけています。こうしてつくりあげられた、冷たく、黒い鉄の塊は、ときに暖かな肌合いをただよわせています。多様で混迷をつづける現代において、生活や暮らしに根ざした創作は、確実に地についた歩みといえます。同時にめまぐるしく変化する現代美術のシーンにおいて、その造形は人間が生きることの切なる祈りにも通じ、皮相な流行とは一線を画した普遍的なものといえます。
今回の展覧会は、そうした多和英子の鉄による立体造形を、日本の近代美術に名をのこした三人の芸術家を顕彰する三美術館の共同企画として開催します。
その芸術家とは、小杉放菴(1881-1964)、藤井達吉(1881-1964)、萬鉄五郎(1885-1927)です。小杉放菴は、洋画から日本画へと転じ、とくに水墨画において、東洋思想への傾倒を背景にしながら恬淡とした独自の画風で知られています。藤井達吉は、さまざまな素材と技法を自在に駆使して、絵画、図案、工芸にわたりひろく、豊かな作品をのこしました。さらに萬鉄五郎は、1910年代の前衛的で先駆的な表現から、油彩画、水墨画両面において東洋的な表現を求めて、自然の胎動を感じとった画風を築きました。個性のことなる三人ですが、いずれも大正、昭和を代表する芸術家たちといえます。
今回の展覧会は、各会場において多和英子の作品とともに、三美術館の所蔵作品とをあわせて鑑賞していただきます。自然とむきあう近代と現代の美術、およそ90年の時と場所を超えた創作の響きあいに出会う、これまでにない機会となりますので、是非ご覧ください。
イベント情報
【アーティストトーク】
日本近代美術史に名を残す3人とともにつむぎだされるものは何か。本展出品作家の多和英子が自作を語ります。
日時:9月5日(土) 14時より
会場:萬鉄五郎記念美術館展示室

【多和英子「鉄」と遊ぶワークショップ】
彫刻家・多和英子氏と鉄で<美しい音色を奏でるトライアングル>を作ってみよう!
講師:多和英子 (彫刻家・本展出品作家)
日時:9月6日(日) 14時~16時
会場:萬鉄五郎記念美術館内
対象:小学生以上
定員:15名
参加費:無料
申し込み:8月20日(木) 10時から開始。定員になり次第、締め切ります。
※汚れてもいい服装でお越し下さい。

【鼎談】 《現代美術と近代美術が向きあうとき》
日時:9月27日(日) 14~15時30分
会場:萬鉄五郎記念美術館展示室
鼎談者:原田 光 (岩手県立美術館長)
多和圭三 (彫刻家、多摩美術大学教授)
多和英子 (彫刻家・本展出品作家)
司会:田中 淳 (東京文化財研究所副所長・本展企画コーディネーター)
聴講料:無料

【ミュージアムコンサート】
ジャズと日本伝統音楽という別々のジャンルで活躍中の音楽家によるコンサート。
日時:10月3日(土) 14時~16時
会場:萬鉄五郎記念美術館展示室
演奏:川嶋哲郎 (サックス、フルート)
竹澤悦子 (箏、地歌三昧線)
企画コーディネイト:恩地元子
曲目:展示作品にインスパイアされた即興、日本の歌や近代文学から生まれた曲、ジャズ・スタンダードなど。
定員:80名
参加費:無料
ホームページ
http://www.city.hanamaki.iwate.jp/bunkasports/501/yorozutetsugoro/p006272.html
会場住所
〒028-0114
岩手県花巻市東和町土沢5-135
交通案内
列車
JR釜石線 「土沢駅」より 徒歩8分
JR東北新幹線 「新花巻駅」より タクシー10分

バス
岩手県交通 「土沢線 (花巻駅―新花巻駅―雲南桜前)」
土沢中町下車 徒歩3分

自動車
東北自動車道 「花巻インター」「花巻南インター」から それぞれ20分
釜石自動車道 「東和インター」から 2分
(美術館駐車場20台)
ホームページ
https://www.city.hanamaki.iwate.jp/bunkasports/bunka/yorozutetsugoro/index.html
岩手県花巻市東和町土沢5-135
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