クラーク財団日本美術コレクションは、ウィラード・G・クラーク氏という一人のアメリカ人の眼によって捕らえられたコレクションです。作者や時代にこだわらず、信仰美術もあれば、滑稽味・諧謔味を帯びた近世絵画もある、いわば日本美術のシリアスな側面とユーモラスな側面とを伝えてくれます。これらは我々日本人が忘れかけた側面といえるかもしれません。
本展覧会は、同コレクションを、プロローグ、Ⅰ仏への祈り、Ⅱ水墨への挑戦、Ⅲ古典への憧れ、Ⅳ明るいユーモア、Ⅴ人生いろいろ、Ⅵ自然へのまなざし、Ⅶ奇想とデザイン、Ⅷ南画―日本の文人画、Ⅸ彫刻という、通常の時代ごと、作家ごとの区切りとは異なるセクションで構成します。
クラーク財団の日本美術コレクションが日本に里帰りをする本展覧会で、日本美術の楽しみ方を再発見していただければ幸いです。