朝倉文夫は、日々の制作の傍ら、俳句に釣りに、また書画や工芸を楽しみ、文人趣味の世界に遊んだ作家でした。
朝倉のガラス蒐集は、ガラス工芸がまだ美術品として評価される以前―大正時代―に始めらました。大正6年の<島津三侯像>の制作がそのきっかけとなったのですが、薩摩切子・乾隆ガラスを中心にコレクションは数百点におよびました。その大部分は現在サントリー美術館の所蔵となっています。
本展覧会は、旧朝倉コレクションと、現在朝倉彫塑館が所蔵する鼻煙壺(乾隆ガラス)などの、朝倉が日頃手元において楽しんだ小品から精選し、展観いたします。