双ギャラリーでは11月27日より中里伸也展を行う事となりましたので、ご案内申し上げます。
中里は写真の作品を発表し続けております。
彼の初期のウジェーヌ・アジェのシリーズは、写真に撮影されるまで、非常に多くの時間をかけています。彼はアジェの写真を模して一点ずつ写真に撮影する為に19世紀のパリの町並みを自ら制作しています。
驚くほど精巧にアジェの世界を作り、写真に撮って、それをセピア色で仕上げています。
彼は写真そのものも大切だが、その狭間のようなものを撮りたいのだ、と言っています。
彼の文章にある「空間感」という言葉は、彼の作品を読み解く上で非常に重要なファクターだと考えられるのではないでしょうか。
彼はここ数年ガラスを用いて作品構成をし、それを写真に撮影するという方法で作品を作り続けています。
綿密に構成をし、独特な空間や存在感を練り上げる手法は、彼にしか表現できない世界を作り上げているのではないでしょうか。