タイトル等
追悼展示 木下富雄
会場
三重県立美術館
常設展示室 第1室
会期
2015-06-30~2015-09-27
概要
現在の四日市市富田一色町出身の版画家・木下富雄が、昨年暮れに91年の生涯を閉じました。戦後間もない1952年、棟方志功の活躍を知り、日本人に適した芸術表現として木版画に着目した木下は、その後一貫して木版画の制作を続けました。その題材の多くは人物で、初期の《手》《Cry》《Women》で見られた人物の表情やかたちはまもなく抽象化、没個性化していきました。そして、自己の表現を確立した1958年の第26回日本版画協会展では、《仮面たちNo.1》などにより日本版画協会賞を受賞、その年に出品したニューヨーク、セント・ジェームズ教会主催の版画展でも2等賞を受賞、作品はニューヨーク近代美術館の買い上げとなりました。
当館では1982年の開館記念展「三重の美術・現代」からはじまり、1995年には県民ギャラリーで「木下富雄展」を開催。ことあるごとにこの重要な版画家を紹介するとともに、これまで41点にのぼる作品を収集してまいりました。
ギザギザとした輪郭を残す「突き彫り」の技法と、抑制された色彩による多色木版。作品を近くで眺めてみると、どれも実に細やかな神経で想像力にあふれた表現世界が隅々にまで広がっていることがわかります。生前、社会情勢を敏感に受け止め、人物像を介して繊細かつ強靭に発信し続けたこの版画家が残した作品の数々は、今、改めて評価される時期にきているといえるでしょう。
会場住所
〒514-0007
三重県津市大谷町11
交通案内
■交通機関ご利用の場合

近鉄/JR 津駅西口から徒歩10分、または津駅西口1番のりばより、三重交通バス「西団地巡回」、「ハイタウン行き(東団地経由)」、「夢が丘団地行き(総合文化センター前経由)」、「総合文化センター行き」のいずれかに乗車2分、「美術館前」下車徒歩1分


■自家用車でお越しの場合

伊勢自動車道津インターチェンジより約15分、料金所を出られてすぐに左折していただくと、美術館への標識が要所にございます。
駐車場の収容台数は約130台ですが、展覧会によっては混雑のため駐車できない場合もありますので、可能なかぎり公共交通機関をご利用いただきますよう、お願い申し上げます。
ホームページ
https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/art-museum/
三重県津市大谷町11
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