一点の作品を通して浮かび上がる
ちひろの表現の魅力
ちひろの作品のなかでも、常に高い人気を誇る「ぶどうを持つ少女」。たっぷりととられた余白のなかに、紫のつば広帽子をかぶった少女の横顔と、ぶどうの房を持った手だけが描かれている―この作品が、人々を惹きつける魅力はどこにあるのでしょうか。
本展では、「ちひろの白」「ちひろの紫」「横顔のシルエット」「帽子のおしゃれ」「手のしぐさ」の5つのテーマを通して、ちひろが到達した後期の技法の数々を紹介します。没後、40年以上のときを経て、今なお人々を魅了して止まない、ちひろの表現の魅力をご覧ください。